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秘密のアルバイト

第42章 引退DVD2・・・2

「全然知らない同士じゃないし、智を見かけたら声かけるし、俺を見かけたら声かけてくれればいいしさ」

「俺もかずもこの仕事辞めて、ただの先輩後輩の仲になっちゃうんだよね。
なかなか会えないだろうし、マジ寂しくなるよ」

「人から見たらそうかもしれないけど、俺と智は友達以上でしょ。
親友ともちょっと違うし・・・」

「嬉しいこと言ってくれるね。
でもあまり優しいこと言うと俺、諦められなくなっちゃうでしょ」


じりじりと近づいてくる智。


「襲ったりしないって言ったよね。
襲ったりしないって・・・」


後ろに手を付いて、体を反らせた。
逃げられなかった・・・
と言うより、なぜか俺は逃げなかった。
心の隅っこで、智ならいいって思っている。

ゆっくりと近づいてくる智の顔。
俺は目を閉じた。


ーガチャガチャッ!ー


鍵を開ける音に驚き、慌てて俺たちは離れた。


「かず・・・いるの?」

「あっ、あぁいるよ・・・」


雅紀が入ってきた。


「あっ、誰かお客さんだった?
・・・あっ・・・え~と・・・」

「智だよ」

「おっ、久しぶり」

「きっ、今日はバイトの日か?」

「終ったんだけど、帰るの面倒で来ちゃった。
かず、今日仕事だったの?」

「うん。
終わって、智に送ってもらったんだ」

「だってかず、行きに痴漢あってるんだよ。
たまたま俺がいたから助けられたけど」

「えっ⁉マジか、かず」

「・・・うん」

「だから、危ないから送ってきたけど、また酔っぱらったサラリーマンにナンパされるし・・・
今までされなかったのが、嘘みたいだよ」

「どんなけ、そう言うオーラだしてんだよ」


俺をネタに盛り上がる二人。
結局この日は、そのまま3人で雑魚寝した。


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