テキストサイズ

Tears ~緑のしずく~

第2章 ひとひらの。。。

 ふと目を開ければ

 そこはいつもと変わらぬ

日常の世界

 
 長い夢を見ていたような

 長い旅からようやく

 もどってきたような

不思議な浮遊感と少しだけの

 満ち足りた気持ちを抱えて

 私は外を眺める

 外には

 まだ固い蕾をもった

 開かぬ現実の桜がただ

 私をひっそりと笑うように

 立っている

  -それが、すべての現実

ストーリーメニュー

TOPTOPへ