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Tears ~緑のしずく~

第15章 凛として~花のよう生きる~

 月日は流れ
 理想や夢だけでは けして生きてはゆけないことを身に滲みて知った
 それでも 自分はやはり一輪の花だと思う
 きれいだとか そんな意味ではなく
 谷間で人知れず花ひらく―そんな目立たない地味なところが
 ひどく似ているように思えてならない
 雨の降る日も 風の吹く日も 折れそうになりながらも
 前を向いて咲く花
 たぶん 人は誰しも一生に一度 自分だけの花を咲かせるのだろう
 咲き誇る大輪の花もあれば
 野辺にひそやかにひらく雑草のような花もあるだろう

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