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twin★love

第16章 16★蓮の我慢

亜子は目の前の赤い文字を見つめて驚いた。

35点…

確かに数学はもともと苦手だったけど、ここまで低い点をとったことはない。

赤点は30点以下だから、すれすれセーフだ。

「ありゃー、亜子、珍しいわね。」

「り、理彩ちゃん…どうしよう…」

先日行われた中間テスト。

いつも平均少し上くらいをキープしている亜子だったが今回はどれも平均を下回っていた。

得意なはずの英語でさえ平均にようやく乗ったくらい。

「なんかあったの?体調悪かった?」

テニスラケットを背負いながら理彩が言う。

体調は悪くなかった。

ただ、思い当たるふしがひとつある。

人のせいにするのは違う。

流された自分も悪いのはわかっている、だけど…


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