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百鬼夜行左藤家黙示録

第14章 友情の価値は


私の頭にはすでに
本当にくだらないトラブルを手土産に
馬鹿な顔を晒している義明が浮かんでいた

だが玄関には全く予期せぬお客である
クラスメートの泡路が立っていた

ちなみに彼は口も性格も顔も悪いオタクで
その悪印象は誰もが感じるほどだ
よってクラスではサンドバッグ担当である

「……」

「よく俺ん家わかったな!
それでどうしたんだ?」

「…ぇせ」

「ん?泡路?怒ってんか?
なんかあったのか?」

「俺の5万かぁぁぁえせぇぇぇ!!!」

「おいおいおい!!
お前と俺は!
今日初めて喋ったんだろうが!」

クラスメートとはいえ
ほとんど初対面の相手から
金銭を請求されるとは

これはあの男の仕業に違いない

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