百鬼夜行左藤家黙示録
第9章 魔王の才を継ぐもの
物心がつく頃には
欲しい物は盗んで手に入れるという
手段を繰り返し
その行く末が万引き常習犯であった
だが中学生半ばの今
義明はこの生き方に疑問を持ち始める
「俺はなぜ万引き少年なのだろう…
本当にこんな風になりたかったのか…
そうだ今からでも変われるはずだ!」
そうである
普通の人間は過ちに気が付き
自分を改めるもの
人は間違えて成長していくのだ
というのは常人のお話で
残念ながら義明は
義男の遺伝子を継承している
「なぜ万引きだけなんだ!
もっと広い視野をもたなければ!
盗むだけが能じゃないぜ!!」