無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

でも、本当は誰よりもさみしくて不安で
涙するのはいつも俺

私なんて言っていつも人と壁を作っている

本当の俺を出すことなんてほとんどなくて

どっちが俺かなんてわからなくなってきていた

和「えりか、感謝してるよ
　いつも…グスっ」

え「和、君」

そっと俺を抱きしめるえりか

和「俺、好きだよ、大好き」

え「やっとほんとの和君を見せてくれたのね？」

え？

和「気づいてたの？」

え「うん、なんとなく…ね？
　和君、いつも敬語だし。人のテリトリーに踏みこみすぎないように気をつけてる気がしてたの。
　“俺”なんていうから、少し驚いたけど
　これがホントの和君なんでしょ？」

和「…グスっ…うん、うん！」

強く俺を抱きしめるえりか


え「壁、壊してくれて、ありがとう」

ほんとに不思議な人。

俺の気持ち考えてくれて、壁に気づいてくれて

すごいな、ほんと。