テキストサイズ

遠距離愛

第3章 待ち合わせ

ピンポーン

あっ佐江が来たかな?確認してドアを開ける。
同窓会でのことをお礼を行って飲み物を出し、佐江の話を聞くために座った。

「知紗。本当に藤木君のこと覚えてないの?」

ないの。

「知紗には、嫌な話になると思けど…中2の時に辛い思いをしたことあったでしょう?」

ドキっとした。
私の仲良くしていた友達の好きな男の子が、私のことを好きだと言って、
それに怒った友達を中心に無視されたり、物を隠されたり、散々悪口を言われたことを思い出した。

黙って頷くと
「人の心の痛みがわからない人間だから好きになってもらえないんじゃないの?
そう言って庇ってくれたのが藤木君なのよ」

知らなかった。
と、言うよりも早くこの毎日が終わることだけを考えて祈って、他に目を向けたりする余裕とか全然なかったから。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ