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遠距離愛

第23章 彼への想い

気がつくと朝を迎えていた。佐江はまだそばにいてくれた。
「おはよう。とりあえずこれ…」そう言ってホットミルクを渡してくれた。

私は今度はしっかりと佐江に語りかけた。

あのね?私達の出会いは必然だったの…私の弱さから遠距離恋愛をして、彼の気持ちを無視して寂しい想いをさせたこともあったの。
それでもいつも大きく広く、私を許して、見守って…
たくさん愛してくれたの。
一緒に暮らすようになってからは、本当に何気ないことで嬉しくて楽しくて
毎日がとても幸せで…
彼の病気がわかった時に別れを告げられたけど、一緒に闘いたいって言ったら、気持ちが通じて…
ワガママ言って奥さんにしてもらって…
いつもいつも愛を優しさを与えてもらってばかりで
まだ何も…何も返せないまま…遠くに行っちゃったんだね…

でも…私達のルールは嘘をつかない。約束は守るなの。
彼と約束したから…どんなことがあっても強く生きていくって…

約束守らないと彼に怒られちゃうから…

佐江は黙って聞いていてくれた。

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