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遠距離愛

第11章 生まれ変わって

スマホは自分名義だったので、なんとか手元には戻ってきたけど、猛くんへの連絡は途絶えたままにしていた。

一度だけ佐江にお願いをして、元気にしていると。それだけを伝えてもらった。

今は、自分の力で心の傷を癒して生まれ変わりたいと思っていたから。

だけど、声も聞きたい。顔も見たい。
寂しくて寂しくて…
会いたい気持ちは増すばかりだった。

一緒に、撮った写真
それが今はお守り代わりだった。


毎日寝る前にはおやすみをして、朝起きるとおはようって話かけた。
照れ臭そうにぎこちない笑顔がたまらなく愛しく思えた。

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