センシティブ♥ボーイ
第17章 好きなタイプ
「セフレって…お前…っ」
こいつか、佐藤にセフレなんて言葉を吹き込んだのは。
佐藤がセフレなんて言葉知ってる訳ないんだよ。
絶対こいつによからぬことを他にも吹き込まれているに違いない。
「あんた、従兄弟のけいちゃんだろ。」
『あ、たかちゃんから聞いてるんだ?じゃあ自己紹介はいらないね。
いやーそれにしもさ、びびったよ!たかちゃんがセフレいるなんて』
「………、セフレじゃねーよ!!」
セフレだけど。
佐藤は友達だなんていいように捉えてるけど、セフレだけど。
セックスしている友達だけど。
いざ言われるとグサリとくる。
『え?そうなの?
……あー…てことは、君はそのつもりないってこと?
、てことは……、君がたかちゃんに片思いしてんの?してんだ?たかちゃんに、片思いしてんだ?告白すんの?いつすんの?』
こ、こいつ……っ
マシンガントーク…っ
しかも俺の心の傷を…!
「……黙って聞いてれば図々しく……俺ら初めて話すよな?!」
『いいじゃん、初めてとか関係ないっしょ。初めてでも、話しちゃえばもう友達じゃん?』
「…どういう理論だよ」
佐藤の従兄弟とは思えない。
親の兄弟の息子だろ?
少しくらい似てるとこあったっていいのに。
「で?で?いつ?いつ告んの?……あ…!
もしかして……もしかしますと…、もう、告白して、不発に終わってたりして…!!」
「……」←思い出し落ち込み
『お?図星じゃん?』
「う、うっせー!!
と、とにかくたかちゃんは寝てるから!今日は家に帰んねーから!もう切るから!!」
『え…今日お泊…』
ブチ
図星だバカ野郎!!!!
不発だこの野郎!!
「初めての告白だったんだよ…っ」
携帯をベッドのうえにほっぽってすやすやと眠る佐藤の頬をぎゅーっとつねった。
「畜生…可愛いぜ…このやろー…」