センシティブ♥ボーイ
第31章 一人はダメ
「すずきくん…きもち…よかった…ね……」
「ん。気持ちよかったな」
佐藤はうつらうつらしながらも、抱きついたまま笑った。
いつもみたいに落ちないんだ
………初めてかも。
起きてるなんて……
「佐藤……かわいい」
赤く火照った頬を撫でながらぐっと抱き寄せる。
汗をかいた佐藤の体はしっとりとしていて、いつもより甘い香りがする。
「すずきくん……すき…」
小さな口からこぼれるその言葉に、きゅんと来て、ちゅっとくちづけをした。
「お前…あれだぞ?あいつには気をつけろよ?」
「あいつ……」
「さっきの、変態野郎だよ。」
「あのひと…」
「あいつがストーカーだからな?絶対」
「そう……かな……」
そうかなってっ
ぐっと佐藤の身体を引き離すと佐藤はくたぁっとなって眠っている。
もう…夜おそいもんな…
身体を拭いて、電気を消そうとすると、佐藤の勉強机に本が山積みになっている。
無造作に置かれているそれに、なんだか不思議に思って、パラパラとめくった。
「――――…ほう。こいつはこんな趣味が………」