センシティブ♥ボーイ
第36章 偏差値より人間力
「あ…の…すずきくん元気になるって言われて…」
「俺?元気なかった?」
「模試の結果…」
「…ああ。」
すっかり忘れていたけど、そうだ。
俺は最近元気はなかった。
佐藤はそれを敏感に感じ取っていたらしい。
「~~~~…だから。」
「……だから。って…ああ、そっか、俺が元気になるようにはいてきてくれたってことだな。ありがとな。」
そう言ってキスをすると、その問いに佐藤ははにかんで頷いたけど。
………今、間があったように感じたのは俺だけ?
絶対他にもなんかあるだろ。
圭ちゃんとの秘密ってか。
あー、なんか無性に腹立つな。
佐藤に背を向けてゴロンと寝転がる。
すると、佐藤が背中にぎゅうっと抱きついてきて、思わず顔が綻んだ。
だめだ、だめだ。
今俺は怒ってるんだから。