テキストサイズ

センシティブ♥ボーイ

第7章 鈴木くんのばか!







「14時?!!」


僕の声が部屋いっぱいに響いた。


「な、なんで?!まだ授業あるのに!どうして僕寝てたの?!」

「え…なんでって。
………お前…覚えてねーの?」


怪訝な顔をして、鈴木君は僕を窺った。
覚えてないって…?


「なんの、こと…?」

「何の事って…お前、昼休みあんなにアンアン言ってたじゃねーか」

「ひ、昼休み…?」

「そーだよ。お前がもっともっとて……いてっ」


僕は枕を鈴木君に投げつけた。
授業があるっていうのに、昼休みを越えてまでエッチしていたってことだ。


「ひ、ひどいよ!鈴木くん!
昼休みまでそんなことするなんて!僕……僕っ授業に出たかったのにっ」

「はあ?お前だって乗り気だっただろ?」

「ぼ、ぼくそんなんじゃ…っ」


「覚えてねー奴が何言ってんだよ。
…だいたい、授業なんてでなくたって卒業くらいできんだよ」



『授業なんてでなくても卒業くらいできる』

その投やりな言葉で僕の中の何かがぷつんと切れてしまった。

鈴木君のゴールは卒業でいいかもしれないけど、僕は卒業なんて大前提で、良い大学に行かなければならないのだ。


「す、鈴木君はそれでもいいかもしれないけどっ僕は!!僕は…大学に行かなきゃいけないんだっ!!」

「……っ」



僕のあまりの剣幕に、鈴木君は唖然としていた。
そんな鈴木君の横をすりぬけて、家を飛び出す。

今ならまだ間に合う。
急いで残りの授業を受けるために学校へ向かった。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ