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俺の愛した女

第14章 俺と旦那の対峙

先に視線を落としたのは冴木だ。

「とにかくお前から妻に別れを告げて諦めさせることができたら告訴はしない」
「私と妻が別れるとしたら
私が妻を不要になり捨てる時だけだ」

俺は黙ってその部屋を出た。
背後から声が聞こえたが、その場にも奴にも、もう用はなかった。

このまま話を続けていたら、俺は間違いなく奴をボコボコに殴っていただろう。

それを思い留まるために俺は部屋を出た。

感情に任せて発言したことに後悔はないが、感情に任せて傷害事件にでもなったら彼女に会えなくなる。

奴の思い通りになるだけだ!

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