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小春食堂【ARS】

第23章 バンパイア【潤】

打ち上げがはけたあと、気がつくと俺は路地の前にいた。

俺は、まっすぐ路地を進んだ。

突き当たりの建物は暗いが、奥にほのかに明かりがついているのが、引き戸のガラス越しにわかる。

俺は引き戸を開けると、中に入った。


「あれ、潤くん。どうしたん?」


俺は問いかけには答えず、進む。


「潤くん?」


その肩に手をかけ、そっと抱き寄せた。



そして、



その白い首筋にキスをした。



そう、まるでバンパイアのように…。

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