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少女グレイスと森の魔女

第6章 暗雲

38『町長の判断』


「何をするつもりだい!?」


「だって!
このままじゃ…」



「落ち着きな。
こういう時、人は疑いの心を持ちやすい。だから下手なことは言えないし、してはいけないんだ」







「大丈夫だよ。
クレアのお父様がそんなことはさせない。温厚なお人だから。
それよりも今はクレアの無事を祈るんだ」








「待て、まだそうと決まったわけではない」


「しかし、もう他には考えられん。まごまごしてたら手遅れになるぞ」



「…町長、あんたが指揮してくれ」



「わかった。
みんなで火を持って森に行こう」




その人だかりの中には占い師の姿もあった。

「へぇー、怪しい老婆ねぇ?」

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