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conqueror

第4章 深奥

彼は立ち上がると、私の手を取って、ベッドへ向かった。

大きな彼の体が、私を包み込むように、ベッドの上に連れていってくれた。

ベッドのスプリングで、体が弾む。

まるで、私の心の中が、写し出されているみたいだった。

これから、彼と一つになる。

さっきから、ずっと待ち望んでいたことだった。

彼の隣に寝そべる。

彼の指が私の体に触れる。

それは、驚くらい、ふわりと優しかった。

くすぐったいような、でも、触れられた後に、じんわり熱くなるような撫で方だった。

腕から脇腹へ、ふくらはぎから内腿へ、ゆっくり撫でていく。

その度に、身をよじらずには、いられなかった。

私が待っていることを、知っているのに。

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