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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第34章 魚【和也】

和「ねぇ、もしも俺が生まれ変わって、小さな虫になっても、アナタ、俺を見つけてくれます?」

智「さあな、わかんね…。」

和「ですよね。」

智「だけど、虫じゃなくて魚に生まれ変わってくれたら、おいら必ず釣り上げるよ。」

和「大野さ…。」

智「なんだよ。文句あんのか?」

和「……、魚なんてお断りですよ。海なんて大嫌いだから…。」

智「だよな。」

和「……。」

智「ニノ。」

和「なんですか?」

智「こっち来いよ。」

俺は大野さんの隣に座った。

大野さんは、俺を抱き寄せた。

そして、俺の唇をついばんだ。

魚のような、キスだった。

【魚・和也】おわり

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