不良に良好
第3章 3
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「なんか暗くなってきたし、そろそろ帰るかー」
「うん」
放課後の短い時間だけど、こいつの、俺に対する警戒?も角が取れていた。
言葉に引っかかりも少なくなってきてる。
「あー、明日の朝。迎えにいくから家教えて」
何気なく呟いたつもりだった。
のにも関わらず
ギョッ
と、音がしてきそうな目をしたと思ったら
「悪いよ!!!そんな!!!」
今までで一番デカイ声で言われた。
そこまでの事なのか?
「はあ?任せといてって言ったよね、俺。」
ジリジリ距離を詰めると、少し赤くなった顔を俯かせた。
「わかった…」
押しに弱い奴め。