未知夢
第10章 身心
気が付けば、繁はもやもやっとした霧の中で浮かんでいた。
フワフワと天地のない、まるで宇宙の真ん中の様な所を漂っていた。
その時だ。
〔起きろよ……何を寝てんだよ〕
どこからか声が聞こえる。
あきらかに自分に言っているというのはわかった。
〔こら、聞こえてんだろ!! シカトすんじゃねえって!〕
神秘性の無い喋り口調が、繁の緊張を解き放す。
パッと目を開けた。
目の前に見えるそこは、真っ暗な公園。
ちょこちょこと、光る街灯が見える。
「眠ってたのか……」
繁は体を起こした。
昼間の猛暑と違い、夜は幾分過ごしやすかった。
おそらく、時間的にはテレビで「熱湯甲子園口」が始まっている時間帯であろう。
「腹減ったなぁ……」
繁の所持金は3千円ちょっと。非常に心細い。
フワフワと天地のない、まるで宇宙の真ん中の様な所を漂っていた。
その時だ。
〔起きろよ……何を寝てんだよ〕
どこからか声が聞こえる。
あきらかに自分に言っているというのはわかった。
〔こら、聞こえてんだろ!! シカトすんじゃねえって!〕
神秘性の無い喋り口調が、繁の緊張を解き放す。
パッと目を開けた。
目の前に見えるそこは、真っ暗な公園。
ちょこちょこと、光る街灯が見える。
「眠ってたのか……」
繁は体を起こした。
昼間の猛暑と違い、夜は幾分過ごしやすかった。
おそらく、時間的にはテレビで「熱湯甲子園口」が始まっている時間帯であろう。
「腹減ったなぁ……」
繁の所持金は3千円ちょっと。非常に心細い。