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未知夢

第13章 真相

「ヤバい、早く行かなきゃ森屋が……あ、でも、時間的にもうやられてるかも……くそ!!」


 電車に乗ろうにも、最終がもう無い。


 タクシーでも、まず間に合わない。


 繁はポケットに手を入れた。


「まだ、使えるかな……絶対に止める。森屋を死なせてなるか!!」


 手には赤い石が握られていた。


「頼む、やつが……森屋が殺される前に戻してくれ……」


 繁は石を両手で握りしめ、額に当てて祈った。


〔おい、時間だけ戻しても仕方ない。その場所に行かなきゃダメだ!〕


 心の声が頭に響く。


「そこからタクシーに乗る!」


〔だが、その赤い石の効果、力は3回までしか使えない。今、それを使ったら元の世界に戻れないぞ!!〕



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