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拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第12章 結婚式

イチコがさとぴを連れてきてから一年半がたった。

年明けてすぐ、ふたりの結婚式が行われることになった。

イチコは、式はなくてもいいと言ったが、さとぴと大野家のご両親が説得してくれた。

両家の家族だけの、こじんまりした式だ。

私とお父さんは、前日に東京に宿泊した。

お父さんは、しょんぼりしていた。

くだらないボケも言わなかった。

ひとことも話さず、ビール片手に窓から東京の街を眺めていた。

私は、お父さんが式で着る礼服と私の着物の確認をしていた。

そこに、携帯電話がなった。

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