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sugar-holic

第11章 イベント準備

倉田くんが進めていたイベントが、ついに始まる。

機材の搬入は前日に済み、今日は物品の納入と、最終チェックだ。

皆が慌ただしく動き回っている中で、私は進行予定表を片手に、各セクションを回っていた。

「お疲れ様です」

企画運営課の林課長を見つけて声をかける。

「あ、松岡課長。お疲れ様」

「順調ですか?」

「そうだね。設営に思ったより時間がかかったけど、この調子なら…」

「そうですか。良かったです」

ほっとして予定表に目を落とす。

あとは販売ブースの確認か。

「松岡課長の方は?」

「こっちも何とか。今のところ予定通りです」

「明日は天気もいいみたいだし、頑張りましょう」

「はい!!」

林課長と離れて、販売ブースの方へ向かっていると

「あ、梢さん!」

突然声をかけられて、足を止める。

この声は。

辺りを見回すと…やっぱり。

私の目線の先で、浅野社長が手を振っていた。

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