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sugar-holic

第10章 棘がチクチクする

倉田くんがどの話をとって言ってるのか掴めなくて、探るような言い方をしてしまう。

えっと…倉田くんが来る前って…何の話をしていたんだっけ…?

「あんた、社長の前でストリップするつもりだったのかよ」

……はい?

突然、思ってもない言葉を聞かされ、頭の中がフリーズする。

何でそんな話…

浅野社長との会話を思い出す。

名前を呼ぶように言われて、何とか勘弁してもらって…

『そのうち、全部脱がしてみせるから』

浅野社長が言った言葉。

浅野社長は、ビジネストークじゃなく、私自身と話がしたいって意味で言ったんだろう。

だけど、話の前後がわからなくて、この言葉だけ聞いたら…

え!?倉田くん、勘違いしてる!?

倉田くんの顔を見ると、片方の眉を上げて私を見た。

勘違いしてるなら…

「…状況によっては」

私の言葉に、倉田くんが驚いた顔で聞き返した。

「はぁ!?」

その顔と反応に、思わず笑いがこみ上げてきた。

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