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硝子のルージュ

第1章 #1 甘い生活

穂積はその瞬間を見逃さなかった。


「昼から暑いことで」

「お前が言わせてんだろ!」


「あまり喚くなよ。他の利用者がびっくりする」


むきになって喚く千種をなだめたところで話題を戻す。


「ところで星崎さんとうまくやってるか?」

「ま、まぁ…。そーゆー用宗こそどうなんだ?」


視線をそらしながら訪ねる千種に穂積は小声で囁く。


「ないしょ♪」


「……てめえはOLか」

少年みたいに笑う穂積を見て呆れ気味に千種はにぼやいた。

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