ひまわりの約束
第5章 たからもの
雅紀side
和「ねぇ・・・!」
少しかすれた、でも甘えるような声。
雅「ニノ?・・あれ?」
振り返ってベッドを見ると、すぅすぅ寝息をたてているキミがいた。
ニノ、何を言いたかったんだろ・・・。
ベッドの近くのいすに座って考えた。
・・・あ、分かった。
たぶん、『部屋にいて』って言おうとしたんだと思う。
雅「そうだったら嬉しいな・・。」
閉じた目からこぼれそうな涙を、指でそっとすくった。
そしたら、キミがほんの少しだけ微笑んで、こう言ったんだ。
和「まーく・・、だいすき・・」
雅「もお・・、かずったら・・・。」
俺は、キミの寝顔を見ていた。
静かに涙を流しながら。
すごく、優しい気持ちで・・・。