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君と僕の見ている風景

第19章 慟哭

「俺は…翔みたいに心が広くない」


俺は3人になった楽屋でゆっくりと口を開いた。


「お前が辞めるって言った時…それでいいと思った。お前の顔なんて…二度と見たくないと思ったから」


横山「………」


「でも…翔が言ったよな。立ち直れって。だから…俺も翔が望む通りになればいいと思う」


村上「………」


「ヨコ。お前があんな事しておいて…翔はあそこまでの懐の広さを見せたんだ。お前はその気持ちに答えるしかない。それが翔にいつか許してもらえる唯一の方法だ」


横山「………うん」


「何年掛かってもいい。俺達は見てる。ただし…その姿勢が崩れれば…翔が例え止めたとしても俺は二度とお前を許さない。事務所に話してでも…お前を辞めさせる。分かったか」


横山「………分かった」


村上「………ありがとう松潤」


「………またいつか仕事出来たらと思ってるよ」


横山「ありがとう…」


ヨコは…俺に深く深く、頭を下げた。


潤「ったく、もう二度とやんなよ。あんな数のメールや無言電話。撮影しながらよくそんな暇があったよな」


ため息を付きながらソファーに腰を降ろした。


村上「お前そんな事までしてたんか!?」


呆れた様子でヨコを見つめるヒナ。


横山「………え?」


「え?じゃねぇよ。翔がどれだけ怖がったか」


横山「え?ちょ、ちょっと待って?メール?無言電話?何それ…」


ヨコを見上げると…間抜けな表情で俺を見ていた。


「この期に及んでとぼけるか?やってただろ」


村上「お前ほんま…あほ!」


横山「ちょ、聞いて!それ俺やない!そんな事してへん!絶対や!」


「え…?じゃあ誰がやるんだよ」


横山「俺が聞きたいわ。ほんまに俺ちゃう!調べてくれて構わへんよ」


村上「じゃあそれ…誰が…」


背中を嫌な汗が伝う。


横山「松潤!」


考えるより先に…俺は駐車場に向かって走り出していた。

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