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Starlight Kiss

第12章 選択の時

ー雅紀sideー


「皆さんお世話になりました」


千葉に発つその日、荷物をまとめ俺は会社の部署に最後の挨拶に来た。


後輩1「相葉先輩お元気で」


後輩2「いつか千葉に遊びに行きますよ」


「うん。来て?」


部長「気を付けてな」


「はい。ありがとうございました。送別会ありがとうございます」


部長「また遊びにおいで」


「はい。失礼します。あの、太一先輩」


国分「ん?」


「外まで送ってもらって良いですか?」


国分「いいけど…どうした」


「いやまぁ…ちょっと」


国分「そっか。じゃあ行って来ます」


「お世話になりました。失礼します」


俺は太一先輩と部署を後にした。


国分「昨日も盛り上がったな送別会。相葉の人望のお陰だよ。正直勿体無い」


「そんな…俺なんて大した事ないですから」


国分「何言ってんなよ。そう言っておごらないのがお前のいいとこだけどさ」


「………太一先輩…」


国分「んー?」


丁度会社を出た所で足が止まる。


国分「どうした」


「俺…太一先輩に言えなかった事…あるんです」


国分「………」


「俺…翔の事…愛してます。誰よりもかけがえのない人です」


国分「………」


「最後の最後にこんな事…すみません!」


俺は深く…頭を下げた。


国分「………やっと…言ってくれたな」


「………え…」


国分「知ってたよ。お前らが付き合ってたのは」


俺は驚いて顔を上げた。


国分「いつだったかな…お前らが手繋いで買い物してる後ろ姿…見たんだよね」


遠くを見つめながら太一先輩は俺に告げた。


「………太一先輩…すみません…」


国分「最近お前に…あの店に通い詰めてる事話してたのも…わざとだよ。お前を挑発してたんだよ。いつ話すんだろうこいつってな」


「………」


国分「相葉、歯食いしばれ」


「え?っっ!!」


いきなり太一先輩の右拳が俺の頬にヒットする。
その勢いで俺は…尻餅を付いてしまった。

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