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ポシェット

第8章 空想世界


赤い草
緑のコンパス
茶色い太陽
青い豚
ピンクの帽子とTシャツ
長い線路
黄色い土
靴などはなく裸足
目は紫

鮮やかな色で描くのは
ちょっぴり歪んだ色合いの世界
個性というご都合的な言葉で
描いた
私だけの世界
私だけの世界

ここはとっても落ち着くわ
ありふれた色味に
馴染めない私には
ちょうどいいのよ

逃避の理由は聞かないでね
そっとしておいてほしいの

あなたは立ち入り禁止
赤いトンネルをくぐり抜けたら
そこはもう

私の
私だけの
空想世界

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