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ポシェット

第30章 悪夢


バカみたいな日々を返してよ

永遠に自分のものだと
手に入れたつもりで
浮かれて舞い上がってた
愚かなあたしを笑ってよ

あなたが残した筆跡を
辿るのが怖かったなんて
ただ盲目に信じるの
わき目も振らずすがり続けて

安っぽい同情も
憐れみも
ヒトミの奥の
ホントの部分を
認めるのがただ怖いってこと

気付いてるくせに
知ってるくせに

あなたはとても
残酷なヒトね

そうやっていつも
型にはまった
優しさを振りまいて
手のひらで転がし続けるのね

あたしが悪夢(ゆめ)から醒めるまで

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