大野さんのバカ
第3章 3
Satoshi side
わかっている
わかっていた筈
でもどこかで自分の中で曖昧にして
逃げていたのかもしれない
俺がリンも和也もメンバーも
…そしてファンのみんなのことも
傷つけていることをわかっていたのに
謝罪の言葉を繰り返しながらも
しっかり見つめていなかったのかもしれない
見放されても仕方ない
そう思うのに
智「…かず…なり,は…」
どうしても手放したくなくて
縋るように出した言葉は上手く声が出なくて
でも
和「言ったでしょ?愛してるって」
その言葉と躰を包んでくれる温もりに安堵する
少しの間そうしていてくれて
ゆっくり離れた和也が
和「アナグラムは,なんだったの?
…俺はちゃんと聞いておきたい」
そう言うから
さっきリンから聞いた話を纏めて話した
リンは本当に俺を愛していてくれて
忙しかった俺の力になりたくて
絵画関係のツテを使って
作品集の編集スタッフとして潜り込んだ,と
でも自分の名前は元女優として
世間に割れてるから名前を弄った,と
話しながら少しずつ落ち着いてきて
冷静になれば
俺がずっと曖昧な態度をとっていたのに
このリンの行動が許せないなんて
自分勝手だな,と思う
けど
もう一切の関わりをもたない
それは覆すつもりはない
俺を想ってくれる大切な人と
一緒に歩んできた大切な仲間と
ずっとずっと応援してくれた大切な人達を
これ以上裏切る訳にはいかないから
わかっている
わかっていた筈
でもどこかで自分の中で曖昧にして
逃げていたのかもしれない
俺がリンも和也もメンバーも
…そしてファンのみんなのことも
傷つけていることをわかっていたのに
謝罪の言葉を繰り返しながらも
しっかり見つめていなかったのかもしれない
見放されても仕方ない
そう思うのに
智「…かず…なり,は…」
どうしても手放したくなくて
縋るように出した言葉は上手く声が出なくて
でも
和「言ったでしょ?愛してるって」
その言葉と躰を包んでくれる温もりに安堵する
少しの間そうしていてくれて
ゆっくり離れた和也が
和「アナグラムは,なんだったの?
…俺はちゃんと聞いておきたい」
そう言うから
さっきリンから聞いた話を纏めて話した
リンは本当に俺を愛していてくれて
忙しかった俺の力になりたくて
絵画関係のツテを使って
作品集の編集スタッフとして潜り込んだ,と
でも自分の名前は元女優として
世間に割れてるから名前を弄った,と
話しながら少しずつ落ち着いてきて
冷静になれば
俺がずっと曖昧な態度をとっていたのに
このリンの行動が許せないなんて
自分勝手だな,と思う
けど
もう一切の関わりをもたない
それは覆すつもりはない
俺を想ってくれる大切な人と
一緒に歩んできた大切な仲間と
ずっとずっと応援してくれた大切な人達を
これ以上裏切る訳にはいかないから