制服の魔法
第50章 寮出
長くいて、私の考えてることなんてお見通しなんだね
「夏目居なくなって、部屋空っぽで寂しいんだよ?」
『アハハ、ごめん。』
「夏目……前みたいに抱えないでね。私がいるし、嫌なら私が頼むからさ」
『ごめん。でも、あそこからいなくなりたいわけじゃない。出来るならまだいたい。』
ただね…惨めに思うんだよ。
私は釣り合ってる?って
「夏目今日は寝よ。疲れてるでしょ。まだ時間あるけど」
『そうだね。明日にでもお風呂に入るね』
備え付けのベッドに潜り込む
――――カチ
部屋は薄暗くなった
前とはちがう。
ベッドのフカフカ感や大きさも、匂いも…
『……うぅ…っヒク……ヒクっ……ぅれん…くん』
泣くしか気持ちが抑えられなかった
『私は蓮くんのこと――――――。』
唯は黙って朝までつきあってくれた