甘く、苦く
第66章 櫻葉 【帰り道】
番外編〜和の気持ち。〜
「日曜日ね、櫻井さんと一緒に
帰ったんだよ。それでね──…」
「あー、うるさい。
何回するのよ、その話。」
もう耳にタコが出来るくらい
聞いた話だ。
いい加減やめろってーの。
こっちの気持ちにも気付や。
「…でさ、和。
何着てけばいいかなぁ?」
「知らないよ、そんなの。
潤くんにでも聞いたら?」
「あっ、そうじゃん!
潤に聞こーっと」
じゃあ聞いてくる、なんて
行っちゃった。
…もっと頼ってほしい。
俺のことだけを
ずーっとずーっと見ていてほしい。
潤くんなんかじゃなくって
俺を見てよ。
「和、かーえろ」
「おう」
話が終わったのか、
俺の手を取り歩き始めた。
「あのさぁ、」
「んー?」
「俺もう子供じゃないから
転んだりしないって…
ハズいんだけど」
「ふふ、いいじゃん?」
「よくないよ」
こいつは天然だ。
バカがつくほど。
でも、俺は──…
こんなバカ天然なコイツが
これからもずっと好きだ。
ー番外編 終わりー
「日曜日ね、櫻井さんと一緒に
帰ったんだよ。それでね──…」
「あー、うるさい。
何回するのよ、その話。」
もう耳にタコが出来るくらい
聞いた話だ。
いい加減やめろってーの。
こっちの気持ちにも気付や。
「…でさ、和。
何着てけばいいかなぁ?」
「知らないよ、そんなの。
潤くんにでも聞いたら?」
「あっ、そうじゃん!
潤に聞こーっと」
じゃあ聞いてくる、なんて
行っちゃった。
…もっと頼ってほしい。
俺のことだけを
ずーっとずーっと見ていてほしい。
潤くんなんかじゃなくって
俺を見てよ。
「和、かーえろ」
「おう」
話が終わったのか、
俺の手を取り歩き始めた。
「あのさぁ、」
「んー?」
「俺もう子供じゃないから
転んだりしないって…
ハズいんだけど」
「ふふ、いいじゃん?」
「よくないよ」
こいつは天然だ。
バカがつくほど。
でも、俺は──…
こんなバカ天然なコイツが
これからもずっと好きだ。
ー番外編 終わりー