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甘く、苦く

第82章 末ズ【Omens of love.】




早く潤くんに会いたいな。

今日の夜はひさびさに会える。
あの熱帯夜から会えない日が続いた。

それでも、毎日メールはしていた。
電話はできる日だけ。

無理はしない、っていうのが
二人の約束。

潤くんはきっと疲れてるだろうし、
俺も少し疲れてたから。

お盆だなんだのって世間が騒いでるけど、
実際、実家でゆっくり出来たかどうかは別。

親戚の集まりに連れていかれて、
愛想笑い。

俺が一番休まるところは、
やっぱり潤くんの腕の中。

一番素直になれて、
一番幸せになれるところ。


…早く来ないかな。


うずうずしてソファの上で待ってたけど、
インターホンは鳴らないし、
それどころか連絡も入らない。

…仕事押してるのかな。
……そうだよね。
あっちだって忙しいんだ。
俺なんかよりも、ずっと。


会いたい気持ちは膨らむけど、
潤くんのことを考えたら
俺の気持ちなんてどうでもいい。

潤くんのことが最優先だ。

お互い、無理はしない。
だって、そういう約束だもん。

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