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甘く、苦く

第87章 にのあい【この距離がどうにかならないかな】


二宮side


ツアー真っ只中。

紅白の司会。

やりがいは感じてるけど、
疲れは溜まる。


「ぁ、やだ、」


そういうときは、必ず。


「ニノ、かわい…」


この人に、愛してもらうんだ。

思考も体も何もかも、どろどろにされて。


「んん、ぁ、」


ちゅ、と体の至るところにキスをされて、
相葉さんの跡を残される。

漏れ出る声が恥ずかしくて、
口元を押さえようとするけれど。

力が入らなくて押さえることが出来ない。


相葉さんは、

俺のこと、

どう思ってんだろ。



実はまだ、一度も相葉さんからは
「付き合おう」って言われたことないし、
「好きだ」とも言われてことがない。

ちょっと…いや、かなり不安になるし、
親友の延長でって思われてるかもしれないし。

相葉さんの中で俺は、
ただの性欲満たしなのかなぁ。


「っあ、!」

「余計なこと、考えないでよ」


いつも、そんな俺の考えは
甘い快感に塗り潰される。

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