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甘く、苦く

第37章 にのあい【魔法が解けてしまう前に】

相葉side



「…お風呂入るから、
あっちいってよ…」

「一緒に入っちゃだめ?」



俺が上目遣い気味に言ったら、
和が仕方ないな…って言って、
一緒にお風呂に入った。



「あったかいねー」

「狭い…」



和は俺を見て愚痴を言う。



「まーくんの無駄に長い手が邪魔」

「んー?なんて言ったかなぁ?」


ぽそっと呟いたのかもしれないけど
俺には聞こえた。


…かわいい。



薄い唇の…、
顎にほくろの…、
俺の、愛しい人。




こんな人、俺の人生の中で
初めての人。




だから…




「和、もっ回しようか?」

「はあ!?まだするの!?
ふあ、ちょ、まーく…ばかああああ!」



和の声が浴室に大きく響いた。







ー終わりー

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