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なな の日記

第5章 うぅ……

閲覧注意ですよ!!!

それでは始めさせていただきます。

―人の死―

先日、祖母が亡くなりまして、明日は葬儀になるのですが。

私の家庭は両親が離婚して私は母親の扶養になっているわけですが、今回亡くなったのは父方の祖母で。

離婚するくらいですから母と祖母の仲も悪く、男子ではなく1番母に似ている私も毛嫌いされてきました。

父も離婚後少しすると再婚して、兄と弟はたまに亡くなった祖母や父、父の妹夫婦のところへ顔を出していましたが、母ではない女性が血のつながった父の隣りにいるというのは、私は生理的に無理で相手も良い気はしないでしょうから、私は離婚後祖母と全く顔を合わせてなかったんです。

数日前、入退院を繰り返していたという祖母がまた入院したという報告を父から受けて。
どうも、今度はまずいらしいという事で兄弟と一緒に見舞いに行ったんです。

私の顔を見るなり顔を顰めていた祖母はどこか虚空を見つめていて。体も1回り小さくなっていました。

「わざわざ来させて悪いね」

まさかそんな言葉がかけられるとは思わなかったので私は何も言えませんでした。
死というものの身近さを感じました。

その数日後、夜中に亡くなった祖母。
父からの "今夜がヤマだ" というメールに気づいたのは翌朝の電車内。

情報社会の今はリアルタイムで何でも伝えられるというのに携帯を開かなかった数時間の間に人が一人死んでしまうんです。


そして、問題はここからで。その連絡を見た直後、すぐに帰るべきかと思った私はとりあえず母に訃報の連絡を入れたんです。
返事は "了解です。別に親じゃないんだから帰る必要ないでしょう" という、なんとも冷淡なもの。

過去に嫌がらせをされていたらそう考えるものなんでしょうか。でも私も "亡くなって悲しい" よりも何も感じていない自分が嫌でした。
何も感じていないのが嫌なのに、母の言葉に疑問を感じたのに、結局1日いつも通りに過ごした自分。

涙も出ることはなく、死を悲しむわけでもなく、まだ "何も感じていない自分" "いつも通りに過ごせてしまう自分" "結局自分のことしか考えていない自分" が大嫌いで。

例え繋がりが薄くても、肉親の死とはこれほどまでにあっけないものなわけがないのに。

自分の感覚、というか精神?はとことん狂っているのかと思った一件でした。

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