テキストサイズ

虹色の精霊に導かれて…

第31章 嵐から 挨拶

次に マイクに声を乗せたのが 大野。



  皆さん、本日は本当にどうもありがとうございました。

一礼する大野


  いや もう 
  ここにヘリコプターで飛んできたときから感動してましたけど

  でも その感動も通り越して、もうわけわかんないっす。

  でも本当に、ハワイに着いて、昨日とか夜一人でベランダに出て、浸っていました。
  本当、15年前のあの時の僕を、まぁあまり覚えていませんが、


目の前の沢山の子鬼や笑顔で見上げている。

(お前たち…)

  その中でも、いろいろ少しでも記憶に残っていることを思い出して、
  当時の その時の まだ わけがわからなかったけど モヤモヤしていた気持ちとか、すごい思い出しました。

  でも…

走馬燈のように溢れてくる記憶に飲み込まれそうになって、言葉に詰まる大野。


《シッカリ 語レ》
 頭の中に声が聞こえる。

額に手を持って行く大野

(ああ…分かっている…

 でもな。声が出ないんだ… 気持ちが 言葉を紡げないくらい いっぱいで…)

目を床に向け、一つ息を飲む。


足元に俺の子鬼たちがたくさんの眷属たちと手を繋いで踊り出した


{サトシ サトシ サトシ}

〝嵐〟を支える、それぞれの眷属たちが様々な声を重ねて、人の器の名を呼ぶ。

手を合わせ俺を気持ちを体で表す。

 ァっ
  15年経って、その時のモヤモヤの気持ちだったり、葛藤は

  今は正直ありません。

  でも 本当に、メンバーのみんなだったり、スタッフさんだったり、 マネージャーだったり
  そして 何よりも15年支えてくれた 皆さんの“おかげ”だと思っています。


会場から拍手がおこる。

(ありがとう…ほんとうに…ありがとう)


  これからも、16年目 からも、共に人生歩んでいきましょう。

  ありがとうございました。


深々と頭を下げる大野。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ