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Blast of Brilliant STARS

第13章 ジャポニズム⑤

【のさまじょさま・山】



「メリークリスマス」


テーブルの向かいに、シャンパングラスを傾ける。

窓の外を眺めながら、シャンパンを口に含む。


「そっちはどう?うまいことやってる?」

くすくすと笑う声が聞こえる。


「そう…上手くやってんだね…」

天井を見上げると、ログハウスの木組みが剥き出しになっている。

屋根には、天窓が嵌めこまれている。

夜空が透けて見えた。


「星、綺麗だなぁ…」

一向に返ってこない返事。


「サンタ、こないね…」

カーンとグラスを爪で弾く。


「智くん…?」

視界がぼやけて来る。


「智くん…」

どうしようもなくなって、手をギュッと握った。

「智くんっ…」

涙が止めどなくこぼれ落ちる。


「何で…置いていったの…?」


智くんの居ないクリスマス。

あれから3年も経った。

一人には慣れたはずだった…

でも…

テーブルの上には、よれよれになったクリスマスカード。

誤配で3年経った今、届いたのだ。


”メリークリスマス 翔

いつでも、いつまでも愛してる”


ずるいよ…今更…

天の星に向かって手を伸ばす。


「愛してるよ…智…」


また、笑い声が聞こえた。



のさまじょさん
2015-12-24 22:35:00


〉メリークリスマスイブ!

ということで「あなた」の続き、書いてみました。
悲しいクリスマスでごめんよ。

ハッピーなの散々自分とこで書いたから許してちょ。


今日は残業でこんな時間になっちゃった。
これから自分とこの更新も頑張ります。
掲示板、ちょくちょくきま~す!



〉「あなた」続編っ…!

本編もすごくグッときました。
あの灯台のシーンとか…うう智ぃ(;_;)

一人でも生きていけるように思い出を残してくれたのに、誤配で届いたクリスマスカードがまた智のことを思い出させてしまって…。

なんて切ないっ!

山はなぜこんなに切ないのが合うんでしょう。

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