無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

すでに快感の波に飲み込まれそうで、それに耐えるので精一杯だった。


自分の経験値を遥かに超えた想像以上の締め付けに気が遠くなりそうで。


このざわめく熱い中に包まれたら、最早逃げ場なんてない。


いや、逃げたくなんかない。


それどころかもっとこの先へ進みたい、にのちゃんの奥まで埋め尽くしたいという感情に支配されて。


内壁に馴染ませるようにゆるゆると腰を動かしながら入っていけば、その度にきゅうっと誘い込まれ。


「くっ…はぁっ、あぁ…」

「ぁっ、あっ、あいばく…」


緩く抜き差ししながら押し拡げるように進めると、くぷくぷと淫らな音を立てて飲み込まれていく。


やがて完全に自身で入口が塞がり、隙間もなくぴったりと繋がった。


「…はぁっ、にのちゃん…入った、」

「んっ…うん、入った…ね、」


そう返ってきて視線を遣った時、にのちゃんの様子にハッとして。


額に掻いた汗で張り付いた前髪、真っ赤に火照った頬と虚ろにこちらを見つめる潤んだ瞳。


にのちゃんの中に入ることに夢中になっていて、全くにのちゃんを気に掛けてなかったことに一気に焦燥感に駆られる。



あっ…！



「っ、にのちゃんごめっ…」

「ぁんっ…！」


慌てて急に腰を折ってしまい、角度が変化して激しく締め付けられた。


同時に、にのちゃんから聞いたことのない高い声が漏れて。


眉を下げて必死に口を覆うその姿に胸がきゅうっとして、汗で張り付いた前髪を掻き分けながらじっとにのちゃんを見つめる。


「ひとつに…なったね、にのちゃん…」


鼻先の熱を帯びて潤んだ瞳がゆらゆら揺れ、口を両手で覆ったままこくんと頷くから。


その両手をそっと外して俺の首の後ろへ誘導する。


にのちゃんの頭を抱えるようにしてぐっと密着すれば、振動にきゅっと目を一度瞑ってそろそろと開かれた。



にのちゃん…



「…好きだよ、にのちゃん…」


至近距離で囁いて、そっと顔を傾けようとすると。


「俺も…
すごく好き…相葉くん…」


言いながら首に回された手に力が入り、にのちゃんに引き寄せられ。


下からちゅ…と掬うように重ねられた熱い唇に、体中の血が泡立つ感覚に襲われた。