例えばこんな日常
第4章 雪の帰り道 (by嵐板spin-off)/AN
【あいば】
「えっと……………にのが。
ってごめん。
何言ってんだろうね、俺。
はー、暑ぃー。」
(歩き出す)
《にの》
「…っ、待って!
(立ち止まったまま)
あの…えと、その…あー…
…おれも……同じだから…。」
【あいば】
(振り返る)
「え…同じって…?
……ねぇ、にの。
顔真っ赤だよ?それって…俺のせい?」
《にの》
「っ…(頬を手の甲で触る)
…そ、そうだよっ…
相葉くんが…そんなこと言うから…おれ…」
【あいば】
(にのの元まで戻る)
「ふふ、俺のせいか。そっか。
ね、にの?
俺のこと…好き?」
《にの》
(顔を上げれず)
「………すき……たぶん。」
【あいば】
「たぶん?
(にのの頬を手で包んで上を向かせる)
ね、たぶんなの?…にの?」
《にの》
(眉を寄せて目を潤ませる)
「…たぶん、じゃない…
……もう…すき…相葉くん…」
【あいば】
「にの…俺も好きだよ…」
(目を閉じて顔を近づける)
《にの》
「ぁ…
(ぎゅっと目を閉じて受け入れる)
………
(ゆっくり唇が離れてそのまま俯く)
……あ、あいばくん…、」
【あいば】
「ん?」
《にの》
「……だめだ…どきどき、して…おれ、」
(顔赤くして呟く)
【あいば】
「可愛いなぁ、にのちゃんは。
…って、鼻出てるよ。ふふ。」
(もう一度上を向かせてセーターの袖で拭いてあげる)
《にの》
「んっ…わ、ありがと…
…てかごめ、汚いよそれ。」
(その袖を自分の袖でごしごしする)
【あいば】
「全然!
つーかにの、寒そう。はい。」
(マフラーを巻いてあげる)
《にの》
「ぁ…ありがと…。」
【あいば】
「じゃ…帰ろっか。はい。」
(手を差し出す)
《にの》
(そっと手を握る)
「……よろしくね…相葉くん。」
巻かれたマフラーの中に、その呟きは埋もれていった。
おしまい♡
cast
あいば:mimi
にの:しーま
監修:アロエリーナ