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秘密

第20章 思出

※大野side

暴れているルナを俺らで抑え、
入ってきた医者を病室から出てもらった

「ルナ!落ち着いて!もういないから!」

そう言うとルナの動きは止まった

「怖い、怖い」

って言うルナを抱きしめた

「…」

何も言えなかった
でも鼓動が全てを話しているようだった

きっと思い出したんだ
ディレクターのこと
男に拒否反応を起こしたんだ

でもそれは俺らにも、で
今はないけど一瞬はあった

だからこの先いつ俺らから逃げてもおかしくない

そんなの嫌だ
あんな男のせいで俺らが
ルナのそばにいられなくなるなんて

「落ち着いた?」

俺の腕の中で頷くのがわかった


そっと腕も話しルナと向かい合うと

「ルナのここ(頭)にいる男の人は悪い人?」

そう言いだしたんだ
きっとディレクターのこと
言い方から顔は思い出したものの
名前や関係までは思い出せていないと判断した

「そうだよ、たくさんルナを傷つけたんだ」

ルナが思い出したからには全てを話すしかなかった


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