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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第19章 シンビジウム

Jun side

「お疲れ様でしたー」

スタジオにスタッフの声が響いて

潤「お疲れ様でした,ありがとうございました」

和「お疲れ様でしたー」

ニノと一緒にスタジオを後にする

お正月気分も抜けて
街にも世間にもいつもの毎日が戻ってきて

俺らもようやく通常営業

年末はメンバーとほぼ毎日一緒だったから

賑やかじゃない空間が
なんとなく寂しく感じつつ

楽屋に戻って携帯を見ると

翔くんからいってきます,のメールが数時間前に来ていて

今日は呑みに行くって言ってたっけ,と思い出す

着替えをしながら
ふと後ろに視線を移すと

携帯ゲーム機とニノがにらめっこしていて

潤「帰ってやればいいのに」

いつものことながら
こんなとこでよく集中できるなと思ってしまう

和「今いいとこだから…
ここだけクリアしたくて…」

視線はしっかりゲーム機に向けながら
すぐに俺の声に反応を返す

相変わらず器用なヤツ…

思わず苦笑が漏れる

潤「んじゃ,お先に
お疲れー」

お疲れ様ーと後ろに声を感じながら楽屋を出て

車に乗り込んで

翔くんに
帰るね,とメールを送ろうとしたとき

タイミングよく翔くんからの着信で携帯が震えた

潤「もしもし?」

エンジンをかけつつ電話に出ると

翔『もしもしー?じゅんー?』

酔ってるのか
いつもより甘い声が聞こえてきた

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