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翔「智くーん！！」


駅の改札口で
翔くんが大きく手を振ってる

嬉しそうにニコニコしてる翔くんは
やっぱり可愛いな


智「迎えに行くって行ったのに
待たせちゃってごめんね？」

翔「俺が早く来すぎちゃったんだから気にしないで！」



翔くんはまだ
行き先を知らない

俺たちはバスを乗り継いで
その後少し歩いて
目的の場所に向かった



翔「東京じゃないみたい」

小高い丘にあるその場所は
もう目の前で



智「ここだよ」

翔「ここって…教会？」


もう随分と寂れてしまった、教会


智「ここね、うちの教会なんだ
死んだ親父ね、神父だったんだよ」



姉ちゃんから預かった鍵で門を開け
もう一つの鍵で教会の扉を開けた


智「どうぞ」





ここに来るのは
もう5年ぶりかな。