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にじいろ。

第1章 出逢いは突然に。

それから10分程して
LINEの通知音が鳴った




潤 『翔くんから聞いたよ!日曜は俺も行くから!』

雅紀 『デートの約束なかったんだね!了解!』

潤 『あったけどキャンセルしてもらった(笑)
翔くんと会えるんだから、当然だろ?』




出たよ、得意の翔ちゃん贔屓(笑)
まぁ、今に始まったことじゃないんだけどね

俺の誘いは断っても
翔ちゃんの誘いを断わったなんて聞いたコトないし



そもそも
俺達が仲良くなれたのは翔ちゃんのお陰だった

中2の時
潤が翔ちゃんのクラスに転入して来たんだ

イケメンで背も高くて
転入早々女子からの注目を集めていた潤に
何がそんなに気に食わなかったのか
一部の男子達が陰湿な嫌がらせを始めた

教科書を隠されたり
持ち物検査前の時に見覚えの無いタバコが鞄の中に入ってたりしたらしい


最低野郎のそんな悪事にいち早く気付いた翔ちゃんは
自分から潤に声を掛けた



『俺、櫻井 翔。
仲良くなれたら嬉しいんだけどな。

よろしくね、松本君』



容姿端麗、成績優秀。
誰にでも平等に優しくて
学年一の人気者
そんな翔ちゃんと友達になった潤に
その後も嫌がらせをしてくる奴なんて一人も居なかった


きっとその後なのかな
翔ちゃんが俺に潤を紹介してくれたのは。





『翔くんは俺のヒーローだから』


最初の頃
潤はよくそんなことを言ってたっけ


まぁこの後翔ちゃんと潤は
ワン・ツートップの人気者になるんだけどね

三人で歩いてると目立つのなんのって(笑)

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