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0時の鐘が鳴る前に

第1章 菜津子の部屋

高2の春から菜津子の部屋を始めて約半年。

色んな人の恋愛相談にのってきたから、

私には誰にも言えなくなってしまった秘密がある。


それは…16年間、
彼氏どころか、恋をしたことなんて一度も無いって事。


人の相談に乗るのは得意だったから、どんな恋愛相談も受けることはできた。

だから、みんな勘違いしてる。私が恋愛経験豊富だって。


打ち明けたら“恋愛経験豊富な菜津子”に相談したつもりの
みんなの信頼を裏切るような気がして…

本当のことがバレる前に彼氏を作りたかったが、

そんな都合良く好きな人なんてできっこなかった。

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