テキストサイズ

秘密中毒

第10章 初めて



山田くんの指でトロトロになった、あたしの中に。

それが押し入ってくる。


「ふっ…うぅ…」

圧迫感が背中まで響いて…あたしの背中は弓なりに反ってしまう。

その背中に腕を回して、彼があたしの腰を引き寄せる…


「ぁあ―――っ…‼」

奥が押し広げられる感覚に、気づけば大きな声が出ていた。


「っ…熱い…な」


山田くんが呟く。少しかすれた声で。


眉をほんのちょっとひそめた彼の表情を見た瞬間、あたしの身体に電気が走った。


――――高校生のあたしが、彼を好きだって思う時の、雷に打たれたような感じ、だった。


「っ…あ、はっ…」

山田くんは動いてないのに、このときあたしはガクガクと震えた、気がする。
(全然違う…拓也さんの時と全然…)


山田くんがあたしを見る。

こんな時にどんな顔してるのか怖くなって、あたしは両手で顔を覆った。


「…コラ」


山田くんの両手が、あたしの両手の指を絡め取って

頭の横でベッドに押さえつけた。


「だ、め…」


「あやとりの…エロい顔、見せろよ」


そう言うと山田くんは、そのまま大きく腰を動かす。


「あ!きゃあっ…!」


十分に濡れてはいたけれど、最初からの激しい抽挿はあたしの経験値を越えていて…。


あたしは無理やりねじ込まれ、引き抜かれる感覚に叫び声をあげていた。

あたしの身体中が粘膜になってしまったような、快感に支配された叫び声を。


(だめ、恥ずかしいのに…顔も声も、コントロールできないよ…)


その日、あたしの身体は「好き」な相手を知ってしまった。


その相手に焦らされて、焦らされて、与えられて、与えられて。


「あー…やぁっ…や…」

「ん?ここが…いい?」

「んあああ!これやだっ…やだぁっ」

「…嘘つき」

「ひあぁっ!……あっっ!! ……っっ!! 」

身体中に快感のしびれが広がって
勝手に浮かんでいくような感覚の中…

山田くんが突き上げるところから喉元まで
何かがせりあがってきて、
声も出せない瞬間がきて…

あたしは、イッた。


初めて、セックスで絶頂を味わったんだ。


…………

……………………

ストーリーメニュー

TOPTOPへ