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片思い

第3章 高校生

「そんなため息ついてると幸せが逃げていくぞ。」


背後から声が降ってくる。

振り返ると背の高い男性がニッと笑っていた。

誰だろう?怪訝な顔をしていると部員たちが集まり挨拶をする。


先輩にコッソリ訪ねると、先輩が1年の時3年だった先輩。
時々練習に参加し、指導してくれているらしい。


慌てて挨拶をする。


いつものように練習が再開される。



あっ、あの人上手いじゃん。セッターなんだ。
バックアタックも打っている。アタッカー?レシーブも上手い。


一人でバレーできそう…彼が一人で試合してる所を想像し口元が緩んでしまう。

「おっ、笑ってるじゃん。」

「えッ」

「さっきはおっきなため息ついてたけどね。」

ホントだ。さっきまでの憂うつな気持ちはなく、青空のように晴れ渡っていた。

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