テキストサイズ

片思い

第3章 高校生

佐伯さんの姿を見なくなって、いくつかの季節が巡った。


今日から3年生だ。インターハイ予選に向け練習が始まる。

高校生活もバレーのおかげで充実してた。ただ彼氏と呼べる存在は現れなかった。

告白らしき場面にも遭遇したが、その気になれずお断りした。

楽しいって思えなかったから。


佐伯さんとの会話ほど楽しくなかったから。


佐伯さんが好きかって聞かれれば、好きになるほど相手のことを知ってるわけでもなく、それもピンとこない。




ただ、ため息をつくたび、佐伯さんの言葉が思い出された。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ